2022年1月16日つくば市で開催された「新春ダンスパーティー」(主催:ダンススタジオ千葉)において、妻直美とデモンストレーション(ワルツ)を踊ることが出来ました。83キロから72キロへ減量して初出場した2002年のJCF主催・ノービス級スタンダード競技会からちょうど20年目となります。
2008年にJDSFスタンダードA級へ昇級しながら、8月に左足ウラ(薬指つけ根)の黒いホクロが「悪性黒色肉腫」(メラノーマ)と診断され即手術。そして担当医も驚く10年後の2018年8月に再発し47針の手術となりました。(術後の足ウラはまるでフランケンシュタインの顔面です。)
11月から開始した抗ガン免疫治療(ワクチン:オプチーボとヤーボイ2種)は、2019年10月に副作用として「甲状腺機能損傷」を引き起こして緊急入院、さらに「劇症1型糖尿病」も併発しました。入院前67キロの体重が2カ月で55キロまで激減して以来、自ら血糖値を計って毎日4回のインスリン注射(食前と就寝前)を打つ日々が今も続いています。
【大切なこと】
本気で上達して成績を上げたいのならプロの指導が必須と考えますが、その際一番大切なことは「コーチャーと生徒(ダンサー)の相性」ではないでしょうか。互いに話す言葉が正しく相手方へ通じることが重要です。
「何を馬鹿なことを言っている、同じ日本語だろう!」と仰る方もおられるでしょう。確かに両者が日本語を話します。でもコーチャーの言葉(説明)がピンとこないとか、質問意図がコーチャーに伝わらないなど同じ言語でも通じない時は<要注意>です。いくらレッスン時間をかけても「理解できない」や「納得できない」等の状態が続けば“骨折り損のくたびれ儲け”、ダンス技術の向上どころではありません。
幸いながら私はそのようなコーチャーに遭遇しませんでしたが、知り合いダンサーの会話から「コーチャーとの相性が悪くて非効率そうだなぁ」と感じることが意外に多くあります。師を信じることは大切ですが、ダンス技術に加えてコミュニケーションにも長けた(説明上手な)プロフェッショナルを選びましょう。
次に大切なことは自らの踊り方を見直すこと、基本に戻って正しく確認することです。今更ながらワルツ・ナチュラルターンの難しさやプリパレーションの奥深さに頭を痛めています。タンゴのプロムナードポジションやスローフォックストロットのフェザーステップ、クイックのロック&シャッセなど長年踊っているのに理解不足の基本がイヤッと言うほどあります。
スウィングやスウェイとはどういうことか、真っすぐに立つとは「本当にまっすぐ?」、「何が真っすぐ・・・?」などキリがありません。コロナ禍で時間的な余裕がある今こそ見直しては如何でしょうか。ちなみにJDSF発行のWDSFダンススポーツ教本(日本語版)を参照すると、最重要語の一つと強く信じていた『CBM』(コントラリー・ボディ・ムーブメント)という言葉がほぼ消え去られ、替わりにライトネス(軽快さ)と表現されています。日々進化し続けるダンススポ―ツ、その間口の広さと奥深さは計りしれず自ら見直せる材料はどこにでも見つかります。
【これから】
全日本学生舞踏連盟会長の早稲田大学教授・伊藤安二先生がある大会のご挨拶で中国・杜甫の詩から「心不競」(心競わず)を引用されました。今でもその言葉を呟きながら競技会場へ向かいますが、いつの間にか私の心は他カップルとの競争や勝ち負け占められています。今後は少しでも「心不競」を実践しつつシニアなりの“元気な踊り”を披露したいものです。
私の目標としている方を紹介します。茨城県南地区所属の武田日出男さんです。昭和生まれの83歳ながら2022年4月からも「JDSF会員及び選手として登録を続ける」と嬉しい連絡をくださいました。私は80歳までダンスが出来るどころかまず生きていないだろうと日々感じていますが、武田さんを目標に一日でも長く競技ダンスのフロアに立ち続けられるよう目指します。
【感謝】
最後に、私たちカップルを指導くださる先生方そして応援してくれるダンススポーツの友人や知人に御礼を申し上げます。
そして40年以上に渡って、特に近年は365日24時間いつも私のことを気遣ってくれるパートナーの直美へ心から感謝します。
『これからもよろしく!』
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